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◆大久保玄才さんのきものを語るⅣ


国立ロシア民族学博物館で開催された作品展とサンクトペテルブルグ国立演劇アカデミーにてきものショー開催は以下のような組織のご協力で大成功に終了いたしました。(日本・ロシア協会主催、協力団体:在日ロシア連邦大使館、ロシア連邦外務省協力庁、サンクトペテルブルグ国際協力協会、サンクトペテルブルグ露日友好協会、サンクトぺテルブルグ国立演劇アカデミー、国立ロシア民族学博物館)

あらためて大久保玄才のきものは日本の中だけにとどまらないスケールの大きさを感じる。

なぜ玄才きものはここまで人々を魅了するのかと考えるときがある。

まず一つそれは色にあるのではないかと思う。「こんな組み合わせもあったのか。」とアッと驚く色の組み合わせをいつも披露してくれる。

 

柄の題材は自然であったり、動物であったり、歴史であったり、建造物であったりあらゆるものが題材となっているのだが、それらを切り取ってそれを「そめのざ玄才」というフィルターにかけて描いている。

 

何気ない自然の中から周りの人間が誰も気づかないアッと驚く光景を引き出す優れたフォトグラファーのようだ。

 

むしろ自然は自然のままだが、玄才カラーといわれるように題材をさらに玄才というフィルターにかけて再度組み合わせてきものの図柄に表現している。

サンクトペテルブルクにて テレビ局取材
サンクトペテルブルクにて テレビ局取材

「宝船」ロシアサンクトペテルブルグ市 出展作品

宝船(ロシア出展作品)
宝船(ロシア出展作品)

今ちょっと思いついて玄才の「玄」という感じの意味を調べてみた。

 

1、赤または黄を含む黒色

2、老荘思想で説く哲理、奥深い道理

3、微妙で奥深い、深遠なおもむき

4、江戸時代の遊里で医者のこと

 

いずれにしても遠く奥深くいろいろなものを極め、行き着いた状態のことをいうらしい。

 

すべての色を合わせ混ぜ合わせると黒になるという意味がとてもよく理解できた。

 

ご本人もGENSAI's Grayにこだわり続け現在に至っている。

サンクトペテルブルグ「エルミタージュ美術館」

ネヴァ川から見たエルミタージュ美術館
ネヴァ川から見たエルミタージュ美術館

そして「ばだり」というきものとは。

そしてご紹介する「ばだり」はロシア エルミタージュ美術館「エジプトの間」の内装にインスパイア―され玄才カラーを先染めして織り上げた色無地だ。半巾帯や名古屋帯で気軽に。袋帯でフォーマルに。帯を変えるだけで何役もこなせる玄才きものだといえる。色は各種揃っているがばだりの地紋こそが「ばだり」の他の着物とは一線を画す特徴といえる。

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